告発権者とは|誰が告発できるのか

告発権者とは、告発を行う権利がある者のことを指します。

以下では、どのような人に告発権があるかや、告発できない者は誰か、についてまとめています。

告発することができない者

被害者や告訴権者は告訴をすべきですので告発をすることはできません。また、犯人は犯罪事実を捜査機関に伝えることは自首になるので告発権はありません。

捜査機関は、犯罪の事実を知ったときには自ら捜査等を行うことが必要になるため、告発権者にはなりません。

他にも、特別の捜査機関の国税庁監察官については、その捜査の範囲内の事件については、捜査機関の操作に関する規定が準用されるので、自ら捜査をすべきで告発を行うことはできません。

匿名での告発はできるか

告発は基本的には誰でも行うことができ、犯罪について第三者の立場で、捜査機関に犯罪事実を伝えて処罰を求めるものです。そのため、処罰を求める上で責任の所在などを明確にするためにも、告発者が誰かということを明らかにすることは必要であるからです。

このように告発には告発人の氏名が必要なため、告発を匿名の密告書や投書で行った場合には告発としては認められません。

告発権がある人(告発権者)

告発が訴訟条件の犯罪

告発が訴訟条件として定められている罪では、告発を有効に行うことができる権利を持つ者も定められています。

一部の例をあげると、

・独占禁止法→公正取引委員会の告発

独占禁止法96条1項

第89条から第91条までの罪は、公正取引委員会の告発を待つて、これを論ずる。

・公職選挙法→選挙管理委員会の告発

公職選挙法253条1項・2項

第212条第2項において準用する民事訴訟に関する法令の規定により宣誓した選挙人その他の関係人が虚偽の陳述をしたときは、3月以上5年以下の禁錮に処する。
2 前項の罪は、当該選挙管理委員会の告発を待つて論ずる

等の罪があります。

これらの様な罪については、法定されている告発権者以外の者が告発したとしても、起訴や実体審判を行うためには、上の例でいうと公正取引委員会や選挙管理委員会などのような、一定の者からの告発が必要といえます。

一般の犯罪

告発が訴訟条件になっていない、一般の犯罪では、告訴権者や犯人以外であれば、告発権者に制限はありません。

犯罪があると思えば、個人の自由で告発を行うことができます。

ここで告発人になることができるのは、法人や社団、財団も告発権者になります。

また、人権に関する事件では、特別公務員暴行陵虐事件についての判例で、法人である弁護士会に告発をする機能があることを認めた判例があります。

裁判要旨

1 告発とは、犯人または告訴権者以外の者が、捜査機関に対し、犯罪事実を申告してその訴追を求める意思表示である。
2 弁護士会は、人権に関する事件につき弁護士会自身として告発をし、また、事件を裁判所の審判に付することを請求する権能を有する。

-最三小判昭和36・12・26刑集第15巻12号2058頁

まとめ

  • 告訴権者や犯人は告発権者にならない
  • 匿名での告発はできない
  • 告発が訴訟条件の場合は、一定の者のみ有効な告発ができる
  • 通常は法人や社団、財団も告発権者になれる

 

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