告発の代理をすることはできる?

告訴の代理はできる?

告発をしたいと考えたときに、代理人に告発をすべて代理してもらうことはできるのでしょうか。

今回は、代理人による告発の可否について書いています。

告発の代理は認められない?

実際には、告発が訴訟の条件になる事件では、公的機関が告発を行うことになるので、あまり告発の代理が問題になることはありません。しかし、告発が訴訟条件にならない事件では、不審性請求の有効性等に影響を及ぼすこともあり得ます。

告訴については、刑事訴訟法240条で代理人による告訴や、告訴の取消が認められています。

刑事訴訟法240条

告訴は、代理人によりこれをすることができる。告訴の取消についても、同様である。

241・242条では、「告訴又は告発」と表現されているのに対して、240条では「告訴」のみの表現が使われています。ここから、告発の代理は認められないと解するのが通説になっています。

反対意見もあって、弁護士を代理人とする告発は認められるという見解や、意志表示だけの代理であれば認められるという見解もあります。

告発の代理が認められる場合

弁護士の代理は可能か

弁護士を代理人とする告発が認められるとする主張の根拠としては、法律の知識を持たない者が告発をするときには、法律の専門家に相談をすることが告訴することが告発をする者の利益になる場合もあります。また、捜査機関にとっても証拠や事情が整理されることはプラスになります。

しかし、弁護士による代理のみを認めるとするのは、条文の文言から離れすぎています。告発は被害者の利益のためよりも公益のためのものですあることや、捜査機関の利益を考えても、弁護士や行政書士によって告発状の作成の代行は行うことができますので、代理を認めなくてもで十分保護ができていると言えるでしょう。

そのため、告発を行うときには、告訴状や告発状の作成を専門としている弁護士や行政書士に依頼するのが良いでしょう。

意思表示の代理は可能か

上でも書いたように、刑事訴訟法では告訴と告発を区別しています。その理由としては、告発は事件と無関係な第三者も行うことができ、捜査機関に捜査のきっかけを与えるためのものです。被害者の利益保護が目的ではないので、告発が代理にはなじまないものといえます。

告発は第三者も行うことができるのに代理の告発まで認めると、みだりに告発がされてしまうおそれがあります。

そのため、告発状の提出のみのような意思表示の代理であれば、告発の代理を認めてもよいと考えられるでしょう。