対価型セクハラと環境型セクハラとは

対価型セクハラと環境型セクハラとは?

職場でのセクハラには「対価型セクハラ」と「環境型セクハラ」の2つがあると、厚生労働省のセクハラ指針で分類されています。

今回は、「対価型セクハラ」と「環境型セクハラ」が、それぞれどのようなものであるかについてまとめています。

対価型セクハラとは

対価型セクハラとは、労働者の意に反する性的言動や嫌がらせがあった際に、労働者が拒否などの対応をとったことにより、その労働者が減給、降格(昇進の対象から外れる)、解雇、退職勧告、昇進からの除外、不当な配置転換などの不利益を受けることです。

対価型セクハラの具体例

ケース

  1. 社長が女性社員に対して、会社での立場を利用して、性的な関係を要求したが、拒絶されたため、その労働者を解雇した。
  2. 昇進を望む女性社員に対して、昇進の候補に追加する代わりに、性的な関係を要求した。
  3. 会社のオフィス内で日頃から、部下の女性社員のプライベートの性的事柄について発言していたが、女性社員から抗議されたため、人事考課でその労働者へ低評価をつけた。
  4. タクシーでの移動中に、女性社員の胸などに触ろうとしたが抵抗され、セクハラが公になる前に女性社員を退職に追い込むために、女性社員の嫌がる部署へと配置転換をした。
  5. 男性社員が部下の女性社員に対して、減給すると脅して性的な関係をもった。

環境型セクハラとは

環境型セクハラとは、労働者に対する性的言動や嫌がらせにより、労働者の就業環境が害されることとなり、労働者の労働意欲が低下するなどして、能力の発揮に悪影響が生じるなどすることです。

これは、「平均的な労働者がどう感じるか」というのが判断基準になっています。

環境型セクハラの具体例

ケース

  1. 会社オフィス内にて、上司が女性社員にボディタッチを繰り返し、女性社員がそれを苦痛に感じ、モチベーションが低下していること。
  2. 男性社員が特定の女性社員について、「男性関係がだらしない」などと性的な内容の情報を、女性社員を貶めるために継続的に流したため、女性社員の就業意欲が低下した。
  3. 女性上司に「男のくせにこんなこともできないのか」と繰り返し叱責されて、就業意欲が低下した。
  4. 男性社員が周囲の女性社員から見えるように、パソコンの壁紙をヌード画像にしており、周囲の女性がストレスを感じて仕事に集中できなくなってしまっている。
  5. 「〇〇さんって処女だよね」「〇〇くんって童貞だよね」などと、性的な経験について聞かれ、出勤が苦痛になってしまっている。

まとめ

 

対価型セクハラ→性的な言動への対応で減給、降格、解雇などの不利益を受けること

環境型セクハラ→性的な言動によって労働者の労働環境が害され、労働意欲が低下すること