告訴権者とは|誰が告訴できるのか

告訴権者とは

告訴は訴訟上重要なものですので、告訴ができるのは犯罪の被害者等の法律で規定された者に限られます。

これらの者を告訴権者と呼び、法律で定められた告訴権者では無い者がした告訴は法律上の効果は発生しません。ただし、告発として有効になる場合や、捜査のきっかけとなる場合もあります。

告訴権者になれる者の範囲は刑事訴訟法230〜234条と、刑法232条2項で定められています。

告訴ができる者の一覧

犯罪により害を被った者

犯罪により害を被った者とは、つまり被害者のことで、最も典型的な告訴権者です。被害者とは犯罪によって直接の被害を受けた者のことをいいます。

例えば、傷害罪では傷害を受けた者、強姦罪であれば被姦淫者、名誉毀損罪であれば攻撃の対象とされた者などが被害者となります。

しかし、名誉毀損罪の攻撃の対象となった者の妻などの間接的な被害者は告訴権者とはなりません。理由としては、犯罪による間接的な被害なども含んでしまうと告訴権者の範囲が不明確となり、法的安定性を欠いてしまうためです。

一つの犯罪で複数の被害者がいる場合は、それぞれが独立した告訴権者となることができます。

刑事訴訟法230条
犯罪により害を被った者は、告訴をすることができる。

被害者の法定代理人

被害者が未成年や被後見人である場合には、それぞれ親権者や後見人が、被害者の意思に関係なく告訴を行うことができます。

判断能力等が低い被害者本人の保護のために、親権者や後見人の告訴が認められています。

刑事訴訟法231条
被害者の法定代理人は、独立して告訴をすることができる。

被害者の配偶者、直系の親族又は兄弟姉妹

被害者が死亡した場合には、配偶者、直系の親族や兄弟姉妹が告訴をすることができます。

ただし、生前の被害者が「告訴をしない」という意思を明らかにしていた場合や、生前の被害者が告訴する権利を失っていた場合には、告訴することはできません。

刑事訴訟法231条2項
被害者が死亡したときは、その配偶者、直系の親族又は兄弟姉妹は、告訴をすることができる。但し、被害者の明示した意思に反することはできない。

被害者の親族

被害者の法定代理人が犯人であったり犯人の親族等である場合には、被害者の意思に関係なく告訴をすることができます。

刑事訴訟法232条
被害者の法定代理人が被疑者であるとき、被疑者の配偶者であるとき、又は被疑者の四親等内の血族若しくは三親等内の姻族であるときは、被害者の親族は、独立して告訴をすることができる。

死者の親族又は子孫

死者の名誉を毀損した罪や、名誉を毀損された者が告訴をする前に死亡してしまった場合には、死者の親族と子孫が告訴をすることができます。

しかし、生前の被害者の意思に反して告訴をすることはできません。

刑事訴訟法233条
死者の名誉を毀損した罪については、死者の親族又は子孫は、告訴をすることができる。
2 名誉を毀損した罪について被害者が告訴をしないで死亡したときも、前項と同様である。但し、被害者の明示した意思に反することはできない。

検察官に指定された者

親告罪で告訴をすることができる者がいない場合には、利害関係者の申し立てによって検察官に指名された者が告訴をすることができます。

刑事訴訟法234条
親告罪について告訴をすることができる者がない場合には、検察官は、利害関係人の申立により告訴をすることができる者を指定することができる。

内閣総理大臣・外国の代表者

名誉に対する罪について、天皇、皇后、太皇太后、皇太后又は皇嗣が告訴をすることが出来る場合には、内閣総理大臣が、外国の君主や大統領である場合にはその国の代表者が告訴をすることができます。

刑法232条2項
告訴をすることができる者が天皇、皇后、太皇太后、皇太后又は皇嗣であるときは内閣総理大臣が、外国の君主又は大統領であるときはその国の代表者がそれぞれ代わって告訴を行う。

まとめ

  • 犯罪により害を被った者
  • 被害者の法定代理人
  • 被害者の配偶者、直系の親族又は兄弟姉妹
  • 被害者の親族
  • 死者の親族又は子孫
  • 検察官に指定された者
  • 内閣総理大臣・外国の代表者

 

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