平成29年度行政書士試験で答案用紙紛失

平成29年行政書士試験で発生した答案紛失事件についてまとめました。受験生・合格者にとって、様々な思いのあるニュースだと思います。

行政書士試験の答案用紙紛失について

平成29年11月12日に平成29年度行政書士試験が行われ、全国で 40,447 人が受験しました(平成28年度は41,053人)。なんとこの試験で、徳島大学常三島キャンパス内会場(徳島県徳島市南常三島町2-1)の試験会場で受験した受験生の答案用紙 2 名分を紛失しまうという事件が起きました。行政書士試験研究センターが11月16日に答案用紙の確認を行い、2人分の紛失が判明したようです。

行政書士試験の答案管理が実際どのようにされているのか分かりませんが、事故で紛失したとすれば相当に杜撰な管理をしていたとしか考えられません。人為的なものであったとしても、システムを根本的に見直す必要がありそうです。

平成28年公認会計士試験第II回短答式試験でも、1人の受験生の企業法の答案を紛失したという事件があり、答案用紙の読取業務受託事業者が枚数不足に気づいたようですが、答案用紙の密閉・開封に立ち会っておらず、どこで紛失したか不明でした。今後のために行政書士試験研究センターも公認会計士・監査審査会との情報共有・情報交換をすべきだと思います。

もしも、人為的に答案の紛失が可能で、紛失の責任の所在も分からない状態ですと、すぐに自己採点をして合格できなそうであれば答案を処分することも可能になってしまいます。そこまでのリスクを犯す人がいるかは分かりませんが、行政書士試験に対する信頼のためにも、今回の事件を機に1から試験について見直して頂きたいです。

透明性や確実性の向上の為にしっかりと利用されるのであれば受験料の値上げをしてもいいですし、難易度を少し上げて受験者数を減らし受験会場を減らしてもいいかもしれません。

なお、捜索をしたものの答案用紙は見つからず、答案紛失の被害にあった受験生へ謝罪し再試験の実施等の適切な措置がされるようです。

再試験といっても、試験の性質上、難易度はどうしても変動してしまいますし、もし自己採点で合格していたとしたら、気持ちの整理も含めてモチベーションの維持はかなり難しいと思います。逆に、自己採点で点数が足りていなそうであれば、再チャンスに向けて頑張れそうですね。問題作成の手間や時間的な制約を考えると、再試験の問題は過去問ベースになると予想されるので、答案紛失された2名の受験生には上手く気持ちに整理をつけてしっかり勉強を継続して合格出来ることを祈っています。

下記は、行政書士試験研究センターが発表した、緊急のお知らせとお詫び(行政書士試験答案用紙紛失の件)本文です。今後、紛失の経緯についての発表も待たれるところです。

このことについて、平成 29 年 11 月 12 日に実施した平成 29 年度行政書士試験では、全国で 40,447 人が受験しましたが、この試験のうち、徳島県の徳島大学常三島(じょうさんじま)キャンパス内会場で実施した同試験の 受験者の解答済み答案用紙 2 名分を紛失する事案が発生しました。これまで、総務省及び徳島県に報告するとともに、捜索を続けてまいりましたが、現時点までに所在を確認することができていません。
当センターが、法律に基づく指定試験機関として都道府県の委任を受け、適正かつ確実に管理運営すべき国家試験において、あってはならない事態を発生させ、該当 受験者及び関係者の皆様には多大のご迷惑をおかけいたしましたことを深くお詫び申し上げます。
本日付けで、当センターは、文書による厳重注意を受けました。併せて、該当受験者へ謝罪し、不利益が生じることのないよう再試験の実施等の適切な措置を講じるとともに、本事案の原因を究明し、再発防止策を検討のうえ、その具体的な内容を報告するよう指示がなされました。センターでは、当該受験者にはお詫び申し上げますとともに、この間の経緯をご説明申し上げ、ご理解いただいた上で、万全の体制で再試験を実施いたします。
今後は、このような事態が決して起こらないよう、管理体制の一層の強化を図り、再発防止に万全を期してまいります。

一般社団法人行政書士試験研究センター

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